先日、京都で飲食店事業開業におけるコンサルティングサービスを提供されている高さんに、中国語Podcastにおいて、インタビューをさせていただきました。その中で、日本人視聴者の方にも伝わると面白いと思うポイントをお伝えさせていただきます。こちらは、インタビュー後編になります。後編は、京都という土地でどのようにブランディングしていくかをメインにお話しいただいています。最近日本人に話題のChagee含む、中国の国潮ブランドに興味をお持ちの方にもおすすめの内容となっておりますのでご参照いただければと思います。(前編はこちら:中国の飲食店ブランドが日本市場で成功を収めるためには -日本市場進出・開店支援コンサルタントにインタビュー- (Part 1))
高氏プロフィール
京都府京都市にて、飲茶レストランをチェーン展開。加えて、自身の事業で培った経験とノウハウをもとに、日本市場進出を目指す中国飲食店ブランド業の開店支援をコンサルタントして創業。昨年は、中国新進気鋭のカフェブランド M Standの海外進出をサポート。
インタビュー本編
6. 京都という市場について
インタビュワー:「高さんは、京都を拠点に、京都を中心に活動されているとのことですが、初出店の地として京都を選ばれた理由をお聞かせください。また、日本での出店地選びでは、多くの海外ブランドが、東京か大阪に初出店する傾向にあると思いますが、それらの都市と比べて京都にはどのような強みがあるのでしょうか?」
高氏:「京都を選んだ理由はシンプルです。古い街並みの雰囲気が好きだったからです。そして、縁あって語学学校を卒業後、大学も京都で学び、10年間も京都に住み続けることになりました。個人的な視点から言うと、まず、雰囲気が良いというですね、個人的に京都が好きなんです。」
高氏:「そして客観的理由として、京都の人たちの購買力が比較的高いということが挙げられます。海外出店という観点から言うと、東京は首都であり、大阪は大都市なので、相対的に購買力はかなり強いことは否定できませんね。では、なぜ京都を選んだのか?理由はいくつかあります。」
高氏:「まず、京都が観光都市だからです。観光都市の特徴は、世界中から多くの人が訪れることですよね。そして観光客の消費行動は比較的限定的になります。彼らの関心は主に、レジャーや食事、コーヒー、お土産になります。しかも、旅行中なので、価格はあまり気にしません。私の場合、旅行中は「お金を使うものだ」という意識で過ごしています、体験と消費のためにそこにいるのですから。このように、ターゲットの一つとなる旅行客は、お金の使用に寛容な傾向があると言えます。」
高氏:「次に、京都は、オーバツーリズムの課題も抱えるくらいの人気の優れた観光都市です。昼間の歩行者数が、京都のインフラのキャパシティをはるかに上回っていると言えます。私たち店主にとっては、店の前を通る通行客が多ければ多いほど良いですよね。特に観光地によっては、東京や大阪に匹敵するほどの歩行者密度になることもあります。これらの場所で店を開いている人にとっては、非常に高い人密度を享受できるのです。一方で、家賃はそれほど高くなく、価格に敏感でない旅行客は購買意欲が比較的高いため、高いコンバージョン率(入店率・購買率)を実現することができます。」

Figure 8. 観光客のトラフィックを享受できる京都東山の%Arabicaストア
出典: %Arabica公式HP
高氏:「加えて、京都では世界中の消費者と接点を持つことができます。世界一の観光都市の一つですから、欧米、アジア、中東、さらには北欧など、あらゆる地域のお客様に出会えます。ここで培った経験と収集したデータがあれば、世界の主要な国や地域の消費者の嗜好や購買力などを把握することができます。また、ブランドの露出効果は非常に高くなり、ブランドの親和性が上がり、彼らの母国などの生活圏に進出するときにアドバンテージになるでしょう。」
高氏:「そして、最後に、『京都』という地名自体に価値があるということが挙げられます。京都発のブランドというだけで、世界中の人々の心をくすぐりますよね?また、古都としての京都は、美意識を非常に重視する都市というイメージがあります。とりわけ、カフェやジュエリーブランドなど、外観・美を重視するブランドにとって、京都で事業を成功させることはブランドの価値向上につながります。あるビジネスライターの方に、私のプロジェクトを評価していただいたとき、『京都に出店することは、欧米をはじめとする先進国の市場における自社ブランドの美の保障を手に入れるようなものだ』とおっしゃったのを覚えています。京都で高く評価されれば、世界中どこへ行っても、イメージだけでなく、しっかりした中身のあるブランドだと思われるはずです。京都という街自体に、とても強いスタイルがあるんです。ですから、ブランドは、より芸術的で、ニッチで、かつ強い人間感覚を持つブランドである必要があると思います。そういったブランドが京都に来たら浮くことはなくうまく溶け込むことができると思います。ですから、スタイルを重視するブランドにとって、京都に出店することは非常に大きなアドバンテージ・ボーナスポイントがあると言えます。」
インタビュワー:「外国人観光客は京都を訪れる際に、京都のローカルな文化や産業を体験することに興味を持っていると思いますので、中国市場で持つブランドアイデンティティを維持することと、ローカライズしながらグローバルブランドとしての地位を確立することの、両方のバランスを取る必要が出てきますか?」
高氏:「それは各ブランド次第と言えますね。中国国内市場で比較的新しいブランドであれば、大きな抵抗には遭わないでしょう。せっかく旅行するんだし、京都の古都の雰囲気が好きで来る人も多いですよね。でも、旅行してしばらくすると美的感覚も鈍ってきます。私たちが海外旅行を長く続けると、そのうち中華料理を食べるようになるし、西洋人もしばらく海外に住めば、そのうち洋食を食べるようになるのと同じです。現代的なブランドだから京都で生き残れないというわけではありません。京都には毎日十分な人が訪れているので、今日は疲れていて、もうお寺を見て回るのは飽きたし、もっとモダンな場所に行きたいと思う人も多くいます。」
高氏:「とはいえ、古都の持つ魅力に影響を受けるブランドもあります。例えば、現在中国で人気のある伝統的な中国風の要素を強調した「国潮」ブランドは、京都では苦戦するでしょう。主要なターゲットの一つである観光客は京都の文化を体験するために来ているので、そのほかの異文化を体験しに訪問しているわけではないからです。これらのブランドが京都での展開を目指すなら、まずは、中国文化の核となる部分は保持しつつ、表面的な中国的要素を抑える必要があるでしょう。例えば、パッケージの色使いや文字使いなどを、表面的な要素を修正する必要があるでしょう。海外で成功するには、ときには表面的な要素を捨て去り、本質を見極める必要もあります。」

Figure 9. 国潮ブランドリスト・紹介
出典: Triunity まとめ・各社公式HPなど
インタビュワー:「例えば、国潮ブランドに限らず、インド文化の影響が強い製品を見ると、インド人にはそれがインドの伝統的な美しさの一部と見なすことができ魅力につながるかもしれませんが、外国人にとっては少し理解しにくい場合もありますもんね。」
高氏:「ニューデリーが旅行の目的地なら、観光客もそう言ったブランドを購入するでしょうが、例えばパリでそれを販売しても、『なぜここでインド製品を買わなければならないの?』って思ってしまいますからね。逆に明確にインドらしさを謳わなければ、そう言った障壁は避けれますよね。例えば、地元の文化と取り入れる取り組みとして、パリのデザイナーを雇用して、ブランドのデザイン、コピー、カラーを再解釈・リデザインすることが出来れば、文化融合の魅力も伝わり消費者の心を掴むことができるかもしれません。」
インタビュワー:「そうですね、つまり、中国的な要素を減らして日本的な要素と融合させることで、中国風のブランドが日本人に受け入れられやすくなるということですね。」
高氏:「はい、先ほどお話したように、京都は美意識を非常に重視する街です。視覚表現一つとっても、京都ならではの独自の基準があります。ですから、京都に進出できるブランドには、ある程度の洗練度が必要だと私は考えています。あまりに中国文化を主張すぎるブランドは、京都での展開には適していません。街の雰囲気に合わないでしょう。」
インタビュワー:「街そのものについてですが、京都からはどのような印象を受けますか?」
高氏:「京都の個性を一言や二言で表現するのは難しいですね。概念的には、間違いなく伝統的なスタイルに深く根ざしており、それがこの街の雰囲気と言えます。そして、京都は非常に洗練された街でもあります。洗練されており、抽象的でミニマル、そして非常にモダンなデザインを強調しています。こうしたスタイルは、京都にも完璧にマッチしていると思います。京都の公式パンフレットや雑誌を見ると、東寺の五重塔と京都タワーが同じフレームに写っていて、古いものと新しいものの対比がうまく表現されているのがよく分かります。京都の人たちは本当にモダンなものやおしゃれなものが好きなんだなと。ご存知かもしれませんが、京都はコーヒーとパンの消費量が日本一なんです。」
インタビュワー:「上海みたいですね」
高氏:「そうなんです。ただ上海は古都ではありませんが。京都は日本の古都でありながら、洋風のペストリー、ベーカリー、カフェが集まる街でもあります。これはおそらく、京都が主に観光都市であるため、落ち着いた雰囲気があるからでしょう。街全体が少し風変わりで、爽やかで、リラックスした雰囲気を持っています。時間が経つにつれて、京都で展開しているブランドも京都を訪れる人々も、この雰囲気を取り入れていくのでしょう。あまり賑やかではなく、あらゆるものが意図的に削ぎ落とされているような感じですね。」
インタビュワー:「では、京都に合うブランド、京都に来るべきだと感じる中国ブランドはありますか?」
高氏:「茶系飲料で言うと、HEYTEA(喜茶)は絶対京都に来るべきですね。HEYTEAの元来持つ、落ち着いた、リラックスした雰囲気は京都にもぴったりだと思います。」(こちらのブログもご参照ください。:新式茶会の先駆者HEYTEAは日本の消費者をインスパイアできるのか?-日本初、HEYETA大阪店を紐解く-)

Figure 10. HEYTEA(喜茶)イメージ
出典:Triunity ブログ
高氏:「次に、原材料の調達が難しいかもしれませんが、AH MA HANDMADE(阿嬷手作)は、京都のスタイルにぴったりだと思います。とても文化的かつローカルなイメージで、まさに「地産地消」というか地域密着型の手作り感があります。京都という街自体が、磁器や金属工房など、様々なものがあり、どれも手作り感を強く感じさせます。高度に発達した軽工業の雰囲気があり、アーティストが営む小さな工房もたくさんあります。AH MA HANDMADE(阿嬷手作)のスタイルは非常に京都とマッチすると思います。」

Figure 11. AH MA HANDMADE(阿嬷手作)イメージ
出典:Triunityブログ
インタビュワー:「逆に京都進出には向いていない可能性のあるブランドなどありますか?」
高氏:「CHAGEE (霸王茶姬)は、京都に合わないと思います。テーブルなどのデザインも中国風をコアに据えたブランドなので、京都の持つスタイルと喧嘩をしてしまう可能性があり、どこか雰囲気に違和感を感じると思います。一方で、大阪には合うと思います。CHAGEE (霸王茶姬)の持つスタイルは、繊細で控えめな雰囲気を持つ京都では、活気があふれブランドの主張が強過ぎるように思います。同様の理由で、MIXUE(密雪)のようなブランドも京都では苦戦するでしょう。」

Figure 12. CHAGEEイメージ
出典:Triunityブログ
(こちら中国の新式茶ブランド各種について、興味が有られる方は、ぜひこちらの記事もご参照ください。MIXUE (蜜雪), HEYTEA (喜茶), Chagee (霸王茶姫), etc. 中国の新式茶とは?-新式茶市場における新たなトレンドを分析-)
インタビュワー:「では、京都に店舗展開して行こうとするブランドにとって直面する課題は何になりますか?」
高氏:「前述の通り、景観規制による制約はデザイン上の障壁となる可能性がありますが、飲食店ブランドは依然として料理で集客力を確保しているため、それほど大きな問題にならないかもしれません。しかし、アート関連や衣料品やファッション・アパレルブランドなど店舗自体の存在要素がより強くなる業態の場合は、この問題が大きくなる可能性はあります。」
高氏:「第二に、京都は比較的小規模な都市で低層の建物が多く、観光地も限られているため、商業施設はそれほど多くありません。良い立地・スペースは、すでにほとんど埋まっているといえます。良い場所を確保するための費用は、前述の通り非常に高く、高額の入居手数料がかかります。京都の不動産業者の多くはテナントと独占契約を結んでおり、その物件を扱えるのは1人のエージェントだけになります。他のエージェントは、誰もその物件を紹介することはできません。このような状況では、ブランドはA社、B社、C社、D社と言ったように複数の仲介業者を跨る必要があり、その物件の仲介手数料は、通常の3~4倍になる可能性があります。」
インタビュワー:「コアリソースが特定の人数によってコントロールされているような状態ですね。」
高氏:「そうなんです、これが数社のエージェントに中央集中化されているのではなく、資源は多数のエージェントに分散化し、複雑化ているので契約コストはより高くなります。例えば、古い街ということもあり、家主とエージェントでは三世代に渡る強い関係があります。エージェントにも親しいクライアントがいる場合、そのクライアントに優先して貸すと言った関係があり、閉鎖的なエコシステムがあります。部外者として、この状況に入っていくためにはよりコストが掛かるのは想像できるでしょう。そして仲介は複数層にも渡る可能性があり、その構造がコストをさらに押し上げます。」
インタビュワー:「やっぱり京都での開業・開店コストは相当高そうに思えますね。」
高氏:「そうですね、京都での開業・開店コストは非常に高く、特にリフォーム費用は高額になります。私の大まかな計算では、中国と日本のリフォーム価格の差は3~5倍にもなります。この状況では、日本で1店舗開業すれば、中国では3~4店舗開業するのと同等のコスト感になるでしょう。」
高氏:「さらに、地域の文化や人間関係も重要になってきます。先ほどお話しした不動産仲介業者の事情は、地域が狭く、皆が顔見知りだから起こるんですね。京都は多くの小規模地主が支配する関係社会です。そして、商業用不動産の多くは、小規模な個人地主によって支配されています。そしてそのような建物を先祖から受け継いで数世代にわたって利用していくので、地主同士のつながりも非常に密接です。幼少期からの知り合いであることが多々あります。そのため、あるブランドがこの地域で成功しないと、その評判がすぐに広まり、他の場所で店を開こうとしても貸してくれなくなるといった事態が起こります。」
インタビュワー:「評判が重要ということでうね。京都に出店する際には、さらに慎重に計画する必要があるということですね。」
高氏:「そうです。スタートアップにとってはあまり好ましい環境ではないかもしれません。前述したように、日本市場では最終完成品しか求められません。(トライアル・アンド・エラーに寛容ではありません。)なので、端的に言えば、日本でゼロからブランドを立ち上げるのは非常に難しいと私は考えています。サプライチェーン、在庫管理、そして食品・飲料業界であれば味の洗練などは、まず海外で豊富な経験を積んでおくことの方が、いきなり日本でスタートするよりはるかにやりやすいでしょう。既に完成・成功しているブランドであれば、最初の不慣れな部分を解決すれば、あとはブランドのコンフォートゾンになり、楽にビジネスを運営することができるでしょう。」
7. 中国人から見る日本人と中国人の味の好みの違い
こちらは消費者の好みの違いになります。中国人から見て日本人の食文化はどのように映るのかを語っていただいてます。日本の食品を中国市場に持ち込みたい方にとっても参考になるかと思います。例えば、上海の日系ラーメン店の多くは、塩分や油分を抑えローカライズしたラーメンを提供しているラーメン店も多くなります。(こちらのトピックにご関心があられる際にはこちらのブログもご参照ください:“砂糖は嫌いだが甘さは好き”-ワガママな日本人消費者の好みにどう対応するか)
インタビュワー:「飲食業界にお勤めということで、いくつかそちらに関連する質問をさせてください。日本人と中国人の消費者の味覚における大きな違いは何でしょうか?中国では人気のメニューなのに、日本人はあまり注文しない料理などありますか?」
高氏:「まず、食材選びに関して言えば、(中国人と比較すると)日本人は馴染みのないものを食べたがりません。一部の富裕層を除いて大多数の消費者は、食べたことのない食材を購入しない傾向にあると思います。例えば、ウシガエルを食材として認識することはないでしょうし、食べる勇気もないでしょう(笑)彼らの食生活に合わないからです。」
高氏:「次に、調味料についてですが、カレーや中華料理といった海外由来の料理も含め、日本料理全般に香りへのこだわりは、中国人ほど強くないと言えます。ネギ、ショウガ、ニンニクを使った炒め物や、十三香粉、五香粉といったスパイスを使った料理など、強い香りの料理は、あまり好まれません。逆に、彼らは香りに非常に敏感ともいえ、スパイスは控えめに使い、強いスパイスの使用は好みません。一方で、塩分が強い料理を好みます。」
インタビュワー:「中国人にとって、日本食は非常に健康的であっさりとした食事と認識されていますが、その一方で、健康的であっさりしてるが故に、塩辛すぎるという印象を持ちやすくなっているかもしれませんね。」
高氏:「そうですね、私たちにとって、日本料理はあっさりとしているのに塩気が強いとされています。そのあっさり感と淡白さは、油分の少なさに表れています。ほとんどの日本料理は比較的油分が少ないと言えます。だから、日本人が濃厚な豚骨ラーメンのスープなどを好むんですかね、定期的に補給する必要があるからと思います笑。典型的な日本の食習慣は、日々の朝食は、焼き魚など、中国人と比べるととても軽い健康的な食事をします。例えば、吉野家に行けば、朝食にご飯、焼き魚、漬物といったセットがあります。しかし、昼食にはラーメン、夕食にはチャーハンと唐揚げといった重たい食事を食べます。軽重の対比が鮮やかでそれぞれを分けて食べていると言えます。デザートも中国のデザートよりも甘いものが多いです。甘味に苦手な中国人と比べると、日本人は甘いものをよく食べると感じます。そして、コース料理が多い懐石料理を除けば、ほとんどの日本食はメイン料理1品と副菜2~3品からなる定食形式で提供されます。これは中国とは違います。中国では、軽食は定食で、外食するときは単品料理を頼むことが多いです。日本人は普段の食事は定食で、お酒を飲む時くらいしか小皿料理をたくさん頼みません。これは主に、大勢で食事をするスタイルと、一人ずつ料理を分けるスタイルの違いによるものだと思います。なので、さまざまな料理が出てくる中国料理と異なり、一度の食事で全ての栄養バランスを達成するのは難しいと思います。」
8. プロモーションについて
インタビュワー:「例えば、季節商品や小規模なイベントなどで、プロモーションにおいてはどのような工夫がなされているのでしょうか?」
高氏:「はい、日本市場の方がよりプロモーション活動へのニーズが高いと感じます。日本人の消費者は何か特別なもの、たとえ小さな刺激であっても、プロモーションによる刺激を必要としています。例をあるなら、日本人は西洋の祝日を祝うのが大好きですよね。日本の伝統的な祝日は比較的静かなので、ハロウィンやクリスマス、その他多くのいわゆる中国や西洋の祝日によって、社会的な雰囲気を調整する必要があるんじゃないかな。」
インタビュワー:「最後に、日本市場に進出する中国企業へのアドバイスを伺いたいのですが。」
高氏:「はい、言いたいことはたくさんありますが、いくつかポイントにまとめたいと思います。第一に、日本市場でビジネスを成長させるのは時間がかかるということです。日本市場で、事業の急成長を目指すと、かえって逆効果になることがあります。ですから、最初の段階で、物事は徐々に展開していくというしっかりとした心構えを持つことで、心理的な消耗戦に陥るのを避ける必要があります。」
高氏:「第二に、日本は、中国と同じ東アジア圏に属していますが、日本人の行動様式は中国本土の人々とは全く異なります。島国であることもあり、物事の進め方は中国本土の人々とは全く異なります。中国でうまくいくことが日本では通用しないケースも少なくありません。そのため、日本のルールを学ぶ必要があります。日本市場を開拓する際には、日本でゼロから始めることを念頭に置くことが重要です。中国で行っていることを盲目的にそのまま持ち込むんではいけません。」
高氏:「最後に、前述したように、日本にはすでに多くの問題に対するほぼ完璧な解決策があるため、高い学習姿勢を持って事業に取り組むことが最善になります。資金力や上部の仕掛けに頼るのではなく、現地の消費者とじっくりコミュニケーションを取り、学び続けることが重要になります。彼らの批判や指摘を真摯に受け入れ、『なぜ日本人はこうするのか?』、『なぜ日本の市場はこのような構造になっているのか?』を理解する時間を取りましょう。日本市場を開拓するには時間と労力が必要です。そうすることで初めて、開拓者精神を醸成でき、初期のハードルを乗り越え、比較的スムーズに市場へと参入し、長期的な事業運営を実現できると考えています。」
インタビュワー:「最後の指摘は特に示唆に富むと思いました。どの国に進出するにせよ、ブランドは謙虚に学び続ける姿勢を持ち、現地の消費者の声に耳を傾けるべきですね。傲慢に侵入者のように振る舞うべきではありませんね。」
高氏:「『日本人に最新のビジネスモデルを見せてやる』などと、啖呵をきった中国人のビジネスパーソンたちを数え切れないほど見てきましたが、例外なく日本市場で惨敗を喫しました。『あなたのビジネスモデルが、本当に最新で最高でしょうか?』、日本人は既にそのビジネスを知っていて、ただ日本市場で成功できないと感じているか、あるいは既に10年前に実践されていてあなたが知らないだけなのではないでしょうか。確かに、現在中国の経済力は上回っていますが、日本市場は私たちより30年も先を走っているのです。もしかしたら、サイクルの一周を終えているかもしれません。」
インタビュワー:「私たちはそれを知らないだけなのかもしれないのですね。したがって、常に謙虚さが非常に重要になってくるのですね。本日のポッドキャストはこれで終了です。高さんとはとても楽しいディスカッションができました。このエピソードを一緒に録音していただき、本当に感謝しています。新しい市場に参入するには、ローカリゼーションにおいて多くの課題が伴います。必要に応じて直接ご連絡ください。」



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